Vol.1
Etta Murfitt
James Leece
Adam Galbraith
Mireille Noi Tolmer
Mami Tomotani
そして、トークショーはアソシエイト・ディレクターのエタ・マーフィットとダンサー達によって行われました。これは、そのトークショーのレポートです。
エタ:
こんにちは。まず、マシューに変わりお詫びします。マシューの身内に病人が出て、緊急でロンドンに戻りました。本当に、本当にすみません。次に、皆さん。この公演に来てくれてありがとう。楽しんでくれました?
そこに、アダムとジェームズが舞台終了後、私服に着替えて登場
エタ:
ジェームズ・リースとアダム・ガルプレイスです。女性の方が(舞台の後、着替えたり用意に)時間がかかるのよね。もうちょっと待ってて下さいね。
では、ちょっと早足にですが、私達の歴史を。このカンパニーは1986年に創立したのですが、その時には4人の芸術監督がいました。その一人がマシュー・ボーンで、当時は全英をツアーでまわる小さなカンパニーでした。そして、1991年にマシューを除く全員が退団。ダンサーは居ず、演出家一人が取り残されてしまった訳です。
そこで彼は1991年にオーディションを行いました。私は1987年にこのカンパニーを知り、それからずっとここで踊りたいと思っていたので、オーディションを受けました。その時入ったのが私とスコット・アンブラーと、後3人のダンサー。そして出来た作品が「Town & Country 」です。この時のメンバーでは私とスコットが残っています。
二つ目に作った「Deadly Serious」は初めてストーリーのある作品となり、大きな転機となりました。それ以来ストーリーのある作品、くるみ割り人形、白鳥、ハイランドフリング、カーマンなど、ストーリー性のあるものを大事にしているカンパニーとなっています。
このままだと私はずっと永遠にしゃべり続けるので(笑)ここからは質問して下さい。
質問のある方という呼びかけに対し、観客が挙手。観客はスタッフからマイクを受け取り、質問をする形式で、質疑応答が開始。
ゲスト1:
今日は本当に楽しかったです。作品の最後、ジェームズが結婚相手の所に戻って来て窓の外から彼女を眺めている、といのは何故なんでしょうか?何故戻って来たのでしょうか。
アダム:
彼はシルフになったけど、シルフを追いかけたのが間違いだったと思ってる。失った物を確認する為に戻って来たんだと思うよ。
ゲスト2:
2回観ました。面白かったです。二つ質問があって、まず一つめは、シルフィードという言葉から受けるイメージと違い、この作品のシルフは汚い(ここで会場からどっと笑いが起こる)グロテスクなデザインですが、ジェームズが何故きれいじゃないものに惹かれるのか分からないんです。彼は薬の中毒で感覚が違っているのでしょうか?(また会場から笑いが起こる)
エタ:
いい質問だわ!1994年の初演の時、私達はフェアリー、シルフについて調べました。そのリサーチによって、全英の地域によって妖精のタイプが違うのが分かったんです。もちろんきれいでかわいい妖精もいるのですが、人の魂を抜いてしまう、という妖精もいるというのが分かりました。吸血鬼みたいな、おどす方の存在が居るというのを知り、この作品にはそっちの方が面白いだろうと思った訳です。悲劇に適していると思うし。
ゲスト2:
二つ目の質問です。一幕の最後でジェームズは窓から落ちて、あそこで本当は彼は死んでますよね。2幕の時間、位置づけはどうなっているのでしょうか。
エタ:
色々解釈が出来ると思うわ。まずパターン1。2幕目はジェームズが窓から落ちて地面に着くまでの間、という解釈。パターン2は、ジェームズが落ちてる所にシルフが抱えて森に連れて行ったというものね。
ジェームズ:
僕はパターン1だと思うな。
アダム:
そうだね。でも、ジェームズをやってると、毎回地面に落ちるのか、と思ってかなり痛いから、僕は地面に着かない方がいいな。(会場から笑いが起こる)
そこに女性陣が登場。マミ・トモタニとノイ・トルマーですとエタが紹介。
ゲスト3:
いつものカンパニーの練習は?そして、オフの時には何をしているのですか?ストレス解消方法は?
その後、MC兼通訳の方の仕切りでまず、ストレス解消について答える事に決定。
友谷:
飲みに行きます。イギリスならパブへ。日本ならバーへ。
アダム:
同じく。
ノイ:
私も飲む。そして、クラブで踊る(笑)
ジェームズ:
ダーツ、ビリヤード、ゴルフ、テニスだね。
エタ:
私は6ヶ月間舞台に出てないからストレスはないわ。踊ってないから(笑)
次にオフについての質問にはアダムが回答。
アダム:
オフでは一切飲まない(笑)オフの時には家族といるね。姪っ子が凄くかわいいんだ。とにかく、こいつら(カンパニーのメンバー)とは離れた所で過ごす。それが大事!
練習については、エタが回答。
エタ:
練習は、10時〜6時。火、木は10時〜8時半。私は奴隷のように皆をこき使う人間だと思ってもらえば(笑)
本番がある日は、マチネの時は10時25分から舞台でクラス。ソワレ1回の日は3時半から舞台でクラス。それに直しがあると前倒しになるわね。
クラスの内容は、クラッシック、コンテンポラリー、日によってはフィットネス。特にこの作品は体力が大切なので、フィットネスを入れるの。
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